今日は,3月1日(土)に筑波メディカルセンター病院で開催された
「第1回つくば研修医メディカルラリー」の情報をいただきましたのでご紹介します。
これは,筑波メディカルセンター病院(以下、TMC)の臨床研修医1・2年目がチームを組んで,BLS,ACLS、交通事故による意識障害など、様々なステージを体験するものです。TMCならではのドクターカーでの出動もシナリオに入っていたりと雰囲気満々。
BLS(一次救命処置)のステージでは、研修医の先生方はBLSコースだと言えば完璧に対応できますが,何も聞かされずにあらゆる疾患を想定ねばならない状況での判断を迫られていて,一般のシミュレーションコースとはまた違ったメディカルラリーの「臨場感」がありました。
また,上位入賞はなりませんでしたが,常に1年目の先生に気を配り,指示・助言を行っていた2年目の先生もいらっしゃいました。臨床能力だけでなく,医師として現場でのリーダーシップも求められます。
救急診療科の阿竹茂先生や大橋教良先生にメディカルラリーについてお話を聞きました。
TMCでは,研修医に対し院内急変対応はこれまでも実施していますが,ラリー形式は初めての試みでした。他のコースと違って,合格・不合格だけでなく,評価&順位付けされるため,研修医のモチベーションも上がりますが,何点を取るのかではなく,「こういうこともあり得る」という「経験知」が大切とのことでした。結局は日々の臨床において,患者の利益に資するようになることが大切なのです。
TMCはマッチングでも人気病院ですが,皆さん明るく笑顔が素敵な人ばかりです。県内高校生を対象にした「私の医師像作文コンクール」で,TMCの病院見学会で見た緊張感漂う現場での「先生の笑顔」で医師を目指したという作品にも納得できます。
ラリーのメッカであるチェコでは子ども向けの大会もあるとのこと。
今回はTMC単独のイベントでしたが,研修病院対抗など県内に広がっていけば,技術向上だけでなく交流も深まるかもしれません。